モハ500+クハ650自由形電車モハ50(フクシマ)改造

スケールモデルに疲れたときに自由形電車を作るのは本当にいいものです。周りからは現実逃避と言われますが、実車資料を調べる必要も無く、面倒なところは都合よく理由をつけて省略したりできます。今回は関西で行われた鉄道模型ショーで入手したフクシマ模型のモハ50のジャンクキットを利用しました。形式は前回モハ630に習い実車形式を10倍した番号としました。

ジャンクキットの内容は車体本体と、前面及び前面屋根部分のみ。分売パーツを買い足せばオリジナルで完成させることが出来ます。まずは側面です。手持ち部品の中から真ん中のドアだけ新型タイプとわざとらしい取り合わせの余剰パーツを見つけ出しました。('02,10,4)
前面は、行きつけの模型店で委託パーツとして並んでいたフェニックスのキハ20用、キハ55用の物を無理矢理くっつけると言う暴挙に出る事にしました。 ('02,10,4)
もちろん旧型国電の深い屋根のRと気動車用の前面パーツの屋根Rは合うはずはありません。真鍮角線などをかませ半田をたっぷりと盛りました。ちなみに車幅は両者とも国鉄標準幅ですので問題はありません。('02,10,4)
専用アングルもありませんので、谷川方式で行く事にしました。すなわち、ドア間にドアパーツと同じ厚み(0.4mm)の真鍮帯板を半田付けし、その上からアングル材を取り付けます。('02,10,4)
雨樋は張り上げ屋根とし、屋根に数多く開けられた穴はベンチレーター用の4つを残して全て半田で埋めてしまいます。大きな物には裏打ちをして埋めます。屋根上配管はちょっと変わったタイプとし、ヒューズボックス2個、避雷機、母線と取り回しました。前面のライト配置ですが、大きなおでこを是非残したく、モハ630に習って腰板部に取り付ける事としました。ワムの東武用ライトパーツを垂れ目状に配置しました。また、運転台、貫通扉の2窓は下方に広げ助手席側1窓のみオリジナルの大きさとしています。('02,10,4)
床板にかかります。真鍮版を用いようかと思いましたが、以前から雑誌記事などで発表されている、プラ板利用の方法を試用してみることにしました。1.0mm厚の物を用いますがいざ出来てみると強度上の問題は全く無さそうです。後は耐久性ですがこれはこれから結果が出る事でしょう。('02,10,4)
床下機器取付部分にもう一枚プラ板を張り合わせ更に強度を増します。今回の車両はカルダン駆動車とすべく、ジャンクになっていた京阪1900系用の物を適宜並べる事としました。取付孔の開孔もプラ板ですとあっという間です。('02,10,4)
台車は20年以上使う事の無かったOK18.動力は余り使いたくないのですが、競作ということもありパワトラの利用です。('02,10,4)
生地完状態で仮組してみました。('02,10,4)
前回のモハ630が大阪市交の旧1000系の顔付をイメージした物でしたが、今回も大阪市交50系のイメージで完成させました。なんとも不細工な顔付の電車の完成です。さて、次はいよいよ塗装です('02,10,4)
塗装はお決まりのツートンカラーです。前面の塗り分けは大阪市交風に真っ直ぐとしたかったのですが、同時製作のクハ1001に合わせて金太郎塗りにしました。都営5000系のイメージに変更です。('02,10,8)
続いてアルミサッシの桟の表現です。窓の上辺と下辺はフクシマ模型の洋白帯板0.7mm幅0.4mm厚、中央部分はKSの0.5mm幅、0.4mm厚を用いました。('02,10,8)
ベンチレーターは半ガラ、パンタ台はエコーのランボード一体型、パンタはフクシマPT−42です。窓ガラスを取付、ライトにメッキパーツ、レンズ類を取り付けます。写真は同時製作のクハ1001と。('02,10,8)
内装はロングシート。運転台はエコー製。運転室仕切りはワンマン対応と言う事で運転台後ろのみ天井迄で、他は腰高さまでとしセンターに0.6mm真鍮線を用いたポールを立てました。右はモーター車の床上。鉛板をロングシートの邪魔にならないように貼り付けました。('02,10,15)
床下側にも目一杯鉛板を貼り付けてウエイトを稼いでいます。かなり重量級の車両になりました。これで、あっという間に完成です。完成写真は競作地方私鉄の仙台中央交通古川支線のコーナーに掲載しています。('02,10,15)