長野電鉄10系OSカー

組立は特に問題ありません。しかしこのロスト製前面が問題で写真左側は問題なし。右側ですが運転席側の側面が膨らんでいるのが光の反射でお判り頂けるでしょうか?これでも目一杯削ったのですがこれ以上削ると前面へのRがおかしくなりますのでこれで限界。最も平面製が求められる前面と側板のつなぎ目部分だけに困ったものです。
続いて屋根上配管。いつもと同じくマッハ製配管支えを利用します。パンタ台の位置の関係で説明書とは若干違う配管となります。今回は手を抜いてフューズボックス部分の精密パイプを使った2段化は見送りました。実車を見ると0.3mm線で丁度なのですがこれだけの配管ですと少し頼りないので0.4mm真鍮線と少し太目のものを利用しました。またパンタカギハズシ装置も国鉄タイプに似た物がついているようですが取り回しが不明の為見送ろうかと思っています。
台車はFS−372利用ですがマクラバリはロスト製パーツが付属しています。床板に2x3の帯板を台座としてその上に半田付けします。従前は軽量化の観点から2x3x2のチャンネルを利用していましたが「精密チャンネル」と名打っている割に至って不精密でマクラバリががに股になったり内股になったりと苦労が絶えませんでしたので最近は帯板を使っています。
実車のライト部分の写真なのですがライトは真っ直ぐ前を向いています。折角のロスト製前面なのですがここの表現が全く無視されており裏からパイプをあてて表現するようになっています。
ところがこのパイプのテーパーが浅く実車に習って前面を向けると写真の銀色の部分(ライトの縁取り)が異常に奥まってしまいます。実車写真のように銀色の部分外側が車体表面とほぼ面一になる様パイプのテーパーを右写真のように加工しました。尚車体側に開けられているライト用の穴もかなりいい加減で、車体面とパイプを直角にしても入りません。若干楕円形気味にヤスリで整形しました。またこのライトの縁取りの銀色部分は前面で一番ポイントとなる部分ですので塗装後の取付とします。
下廻りの加工です。床下機器は2両分でなんと9,800円もするロスト製。床板に直付けですがロストは熱が逃げやすく大変苦労しました。結局エポキシで補強しています。しかし9,800円もするのに動力関係を全く無視したサイズの床下機器、純正である意味が全く見当たりません。ここはホワイトメタル製を寄せ集めた方が正解のようです。その他スカート部分にエコーのジャンパー栓を2種類、1つずつに切って取り付けました。
写真では判りにくいですがクツズリは0.7幅、0.4厚の洋白帯板の0.4mm側が側面を向くように付けます。ナンバー、社紋は床下機器セットに付属の洋白エッチング抜きのものです。取付は私の定石となったエポキシによっています。雑誌類で紹介されている半田メッキ、理論上はもっともな方法ですが試された方はご承知の通り、裏から熱を与えて上手く行くはずもありません。それどころか他のパーツや仕上げ面までが台無しになってしまう事もあります。エポキシによる方法ですが取り付けたナンバーを何人かの方に爪を立ててもらいましたが今の所剥れたりした事は一回も無く強度上の問題はないと思っています。
アルミサッシは貼りあわせによる2段窓表現です。半田付けも考えましたがエポキシによって接着し塗装に備えます。アルミサッシですが0.4mm厚を材料としている為非常に段差が大きく、すっきりとした仕上がりには大きなマイナスとなります。
前面のポイントとなる3連ワイパーはカツミ製の電車用がサイズピッタリ。カツミ製では写真のように向かって左に倒れた位置しか表現できません。実車は左側が撤去され2連ワイパーになっていますが是非3連としたい所です。キット付属のパーツは形態、太さとも使えたものではありませんので念のため。取り敢えず生地完、塗装に備えます。
定石通り車体洗浄の後、マッハのシールプライマーを吹き、クリーム色を吹きました。少し濃い目に稀釈してみましたが4回吹き重ねています。毎回1色目の塗装は直前の車体洗浄、下塗り、パーツ類と時間が非常にかかる為祝日を丸1日潰します。('01,8,29)
前日にマスキングの後、翌日昼休みにチョチョイと赤を吹きました。2色目以降はほんの10分も有れば吹き付け作業が終わりますのでここから完成までは工作ペースが速くなります。鮮やかな長電カラーが目に新鮮です。('01,8,29)
ナンバーの磨きだしの後ドア、前面のHゴムに色入れします。この車は灰色ではなく黒色です。窓サッシ、アンチクライマー等のパーツ類を取り付けますとぐっと実感味が沸いてきました。この状態で上塗りに備えます。写真は下廻りと組み合わせてみました。('01,10,15)
ライトパーツを取り付けます。前面をまっすぐ向くように注意してとめます。ライト部分の縁取りですが上の実車写真のライト周りと同じようになっているのがお判りいただけるでしょうか?('01,10,15)
屋根塗装を済まし、窓ガラスを取り付けます。2段窓が表現されていますので窓ガラスも上段と下段に分けて取り付けます。内装関係のパーツを加工します。ロングシートはカツミ製、運転台はエコーの103系用をプラ板で加工して用います。乗務員用椅子はエコーモデル製です。('01,10,29)
と、新車の記事を読んでいると内装色を間違えていました。塗り直しは諦めて別途切り出してオレンジ色に塗装しました。('01,10,29)
内装を取り付けたところです。窓越しに見える運転台、乗務員室仕切等、対費用効果は抜群と思います。('01,10,29)
裏から見たところです。取り付けは着脱が可能なように少量のゴム系接着剤を用いています。これで漸く完成しました。('01,10,29)